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エゴ

 
 私だけ泣いていてもいいから
 貴方には笑って欲しいな
 私だけ傷ついていてもいいから
 貴方には傷ついてもらいたくない


 私だけ傷つけばいいのよ
 貴方だけ笑っていればいいのよ
 これは私の自己満足
 これは私のエゴ
 
 貴方に幸あれ
 私に苦あれ
 貴方には花を
 私には棘を

 貴方には笑っていてほしい
 私に笑顔を向けて
 そうすればきっと
 私も笑えるかもしれないから


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孤毒

 

 孤独から救い出して
 私をもう少しだけ
 明るい日差しへ
 誘い出してよ

 孤独から抜け出して
 貴方の世界を
 私は感じたいの
 一度だけでいいから

 救いを求めて
 手を伸ばしても
 その手は切り落とされるんでしょ?
 だったら
 私は自らの手を切り裂き
 罪の烙印を押すんだ

 孤独から逃げるために
 傷をつけて
 傷に溺れるんだ
 孤独から目を逸らすために
 血に安心して
 血に恍惚とするんだ

 貴方が手を差し伸べてくれれば
 貴方が笑ってくれれば
 それだけでよかったのに
 すべて気づいた時には
 貴方はいなくなってしまったの
 貴方は死んでしまったの

 私の愚かさのせいで
 私の幼稚な手のせいで
 貴方の首を絞め殺したの


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世界は青い

 
 世界は青い
 青さに目が眩んで
 私は大地に倒れる

 世界は白い
 淀んでいるのは
 人の心だけで

 人は優しい
 淀んで見えるのは
 淀んだ心で見ているから

 世界と人が
 幸せでありますように
 淀んだ心の持ち主が
 幸せな心の持ち主と
 めぐり合えますように

 世界は青い
 君の心も、きっとあの青空に浮かぶ雲のように
 真っ白なはずだよ


 

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蒼い空

 
 ああ、蒼い空
 どこまでも白く霞んでゆく
 この目さえ
 光を受け入れられたら
 蒼い空 
 蒼く輝いて見えるはずなのに

 暗い心で
 蒼い空
 暗く見える
 光を受け入れられたら
 蒼い空
 蒼く蒼く、輝いて見えるはずなのに

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オフィーリア



 狂ってしまった あなたは
 私の言葉も 聞こえずに
 私の手を 冷たい手で引いて
 私をどこかへ連れて行こうとする

 禁じられた恋だからと
 あなたから離れようとした
 それが間違いだった
 深く深く 何よりも
 私を愛していたあなたは
 私が離れてゆくのを見て
 心壊れてしまったのだわ 

 ああ、あなたの言っている事は理解できない
 かつてのあなたの面影など微塵もなく
 残るは魂の宿らぬあなたの肉体だけ
 それでもあなたは私をどこかへ連れて行こうとする

 そこはどんな場所なのかしら?
 天国かしら 地獄かしら
 あなたの手はとても冷たいわ
 まるで私を愛していないみたいで
 あなたの目はとても鋭いわ
 まるで私なんか見向きもしてないみたいで

 ああこちらまで狂ってしまいそう
 らるらるら~♪
 お歌を唄いましょう
 らるらるら~♪
 そうすればあなたは元に


 戻ってくれると信じているから



 (さ、行け、尼寺へ!)

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見失ったもの


 世界は必ずそこにあって
 僕らはアスファルトを歩き続けるんだ

 光は必ずどこかにあって
 僕らは必死に探し続けるんだ

 風は必ず僕らを追い越して
 僕らはいつも見失っているんだ

 闇は僕らの心にあって
 僕らは新しい闇を描きだすんだ
 

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反論しますか?



 光輝く街並みを抜けると
 廃墟がありました
 汚い、濁ったその街は
 光の中の闇の部分なのです

 綺麗なお花の中には
 一本萎れたお花がありました
 惨めなそのお花を
 人は抜き取ります

 私は何百年もの時を生きてまいりました
 たくさんの綺麗な景色や
 たくさんの人々を見守ったり
 様々なことを思ったりしました

 そんな私からのあなたへの問題です

 汚く、濁った街と
 萎れた哀れな花と

 どちらが不必要なものだと思いますか?
 私はどちらも不必要だとは思いません
 私が不必要だと思うのは

 汚い街ではなく
 汚い街を救おうとしない
 光輝く街であり
 
 萎れた花ではなく
 綺麗ではないという理由だけで捨ててしまう
 人間の心なのです

 あなたはどう思いますか?
 私に共感しますか?
 それとも
 反論しますか? 
 

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目を閉ざした君へ


 俺はアンタを支え続けるよ
 動かないアンタを
 俺は永遠に支え続けるんだ

 この荒廃とした世界
 それに絶望したアンタは
 自ら深い眠りについた
 それはとても、とても長く
 永遠の眠りについたようで
 
 俺はアンタだけを見続けるよ
 アンタの目だけが綺麗で
 色のついたガラスだから

 俺はアンタを守り続けるよ
 弱くて情けない俺を
 アンタが守ってくれたのと同じように

 どんなに俺が叫んだって
 俺の声はアンタには届かない
 耳と閉ざしたアンタ
 世界に絶望して眠ったアンタ

 (それでも)

 待ち続けるよ
 アンタが優しい手のひらで
 俺を導いてくれたのと同じように
 
 

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最高の世界


 笑う貴方の姿は私の描いた理想の世界
 泣く貴方の姿は私が嘆きた奈落の世界

 こんなにも貴方を思っているのに
 貴方は私の思いに気づかない
 こんなにも手を伸ばしているのに
 私の手は貴方には触れられない

 それでも。それでもなんだ。
 私は貴方を思い続ける
 これが私にとっての最大の幸せ

 貴方が笑っていてくれるのなら
 私の手を握ってくれなくても構わない
 貴方が笑う世界
 私も笑える世界

 二人で穏やかに過ごせる日常
 それこそが

 最高の世界
 

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もしも希望があるのなら



 暗い世界だった
 そこには何もなく
 ただ暗いだけだった
 暗くて寒い
 まるで独房のような世界

 光を射す窓がない
 寒さに震えるぼくを
 温めてくれる毛布がない

 そんな毎日を過ごしているんだ
 ぼくは時々思うんだ

 ずっとこのままなんだろうか?
 暗くて寒い世界に
 ずっとこのまま出られないんだろうか?
 温かくて希望に満ちた

 今の荒んだ心を持つぼくには考えられない
 悲しくて辛くて
 ずっと寂寞の思いを隠していて
 何も変わらない素晴らしくも醜い世界

 だけど、もしも
 もしも、希望があるとしても
 ぼくは幸せに笑うことができるだろうか?
 傷心を隠したまま笑うのだろうか

 けど、もしも
 希望があるのなら
 僕は幸せに笑い
 温かい毛布に包まり
 穏やかな心で
 穏やかな愛を囁ければ
 優しい未来へ

 ……行けるの、かな?

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